第99回薬剤師国家試験

◆ 問49

懸濁性注射剤にせん断応力を与えて、等温下で静置するとき、粘度が徐々に回復する現象を何というか。1つ選べ。
  • ニュートン流動
  • 塑性流動
  • クリーミング
  • ダイラタンシー
  • チキソトロピー

◆ 問49

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


懸濁性注射剤にせん断応力を与えて、等温下で静置するとき、粘度が徐々に回復する現象をチキソトロピーという。


ニュートン流動とは、降伏値をもたず、せん断応力及びせん断速度が増加しても、粘度が変化しない流動のことである。


塑性流動とは、ある一定のせん断応力(降伏値)までは流動せず、その値を超えたらニュートン流動のようにせん断応力及びせん断速度が増加しても、粘度が変化しない流動のことである。


クリーミングとは、乳剤を放置すると、内相(分散層)粒子が沈降または浮上する現象のことである。


ダイラタンシーとは、せん断応力及びせん断速度が増加すると、それに伴って、粘度が次第に大きくなる現象のことである。