第100回薬剤師国家試験

◆ 問152

レニン-アンギオテンシン系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • アドレナリンβ1受容体遮断薬は、レニン分泌量を減少させる。
  • アルドステロン受容体遮断薬は、レニン分泌量を減少させる。
  • アンギオテンシンⅡAT1受容体遮断薬は、アルドステロン分泌量を増加させる。
  • レニン阻害薬は、血中アンギオテンシンⅠとアンギオテンシンⅡの量を減少させる。
  • アンギオテンシン変換酵素阻害薬は、血中のブラジキニン量を減少させる。

◆ 問152

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、4


アドレナリンβ1受容体が刺激されることによりレニン分泌が促進されることから、アドレナリンβ1受容体遮断薬物により、レニン分泌は低下する。


アルドステロン受容体遮断薬の作用により、血中ナトリウム濃度が低下すると、レニン−アンギオテンシン系が亢進し、レニン分泌量が増加する。


アンギオテンシンⅡがアンギオテンシンⅡAT1受容体を刺激するとアルドステロン分泌が促進される。よって、アンギオテンシンⅡAT1受容体遮断薬により、アンギオテンシンⅡAT1受容体が遮断されるとアルドステロン分泌量が低下する。


レニン阻害薬(アリスキレンフマル酸塩)は、血中アンギオテンシンⅠとアンギオテンシンⅡの量を減少させる。


アンギオテンシン変換酵素阻害薬は、キニナーゼⅡを阻害することによりブラジキニンの分解を抑制し、血中ブラジキニン量を増加させる。