第100回薬剤師国家試験
◆問224-225
性ホルモンは、互いに類似の構造を有するステロイドホルモンである。多様な生理作用をもち、体毛の発育にも影響をおよぼす。◆ 問224
◆ 問225
国際大会出場予定の男子レスリング選手が、ヒゲを濃くする成分を含有した塗り薬があることを友人から聞いて来局した。選手なので強そうな風貌になりたいとのことであった。この薬局の薬剤師が、顧客に十分な説明をした上で、とるべき対応として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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テストステロンを含有する軟膏を販売した。
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エストラジオールを含有する軟膏を販売した。
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ミノキシジルを含有するローション剤を販売した。
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ヒドロコルチゾン酢酸エステルを含有するクリームを販売した。
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男性ホルモンを主成分とした軟膏はあったが、販売しなかった。
◆ 問224
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:2、4
ホルモンAはエストラジオール(卵胞ホルモン)、ホルモンBはテストステロン(男性ホルモン)である。
アロマターゼは、テストステロンのステロイド骨格A環を芳香環に変換する酵素である。ホルモンA(エストラジオール)は、B(テストステロン)にアロマターゼが作用して合成される。
テストステロンは、精巣のライディッヒ細胞により産生・分泌される。なお、セルトリ細胞は、精細管内で精細胞の間に存在する細胞であり、精細胞を支持・保護する役割を持つ。
テストステロンは、タンパク質同化促進作用、成長促進作用、精子形成促進作用を有する。
エストロゲンは、カルシトニン分泌を促進することで骨吸収を抑制する。
◆ 問225
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:5
国際大会出場予定の選手に対しては、ドーピング禁止物質を販売することはできない。以下にドーピング禁止物質について示す。
ドーピング禁止物質については、世界アンチドーピング機構(WADA)によって
「Ⅰ:常に禁止される物質」
「Ⅱ:競技会(時)に禁止される物質」
「Ⅲ:特定競技において禁止される物質」
に分類されている。
Ⅰ:常に禁止される物質
無承認物質、タンパク同化薬、ペプチドホルモン、成長因子、アドレナリンβ2受容体刺激薬、ホルモン関連薬及び代謝調節薬、利尿薬及び隠蔽薬、フェネチルアミン及びその誘導体
Ⅱ:競技会(時)に禁止される物質
Ⅰに加えて、興奮薬、麻薬、カンナビノイド、糖質コルチコイド
Ⅲ:特定競技において禁止される物質
Ⅰ、Ⅱに加えて、アルコール、アドレナリンβ受容体遮断薬