第100回薬剤師国家試験

◆ 問328

65歳女性。体重50kg。絶飲絶食であり、維持期に用いる1日当たりの高カロリー輸液の組成を考えることになった。この患者の1日当たりに必要な総エネルギー量は、予測式から基礎代謝量を求め、活動因子および障害因子を考慮して算出したところ、1400 kcalであった。高カロリー輸液組成において、非タンパクカロリー/窒素比(NPC/N)が、150になるようにしたい。10%アミノ酸輸液の投与量として最も近いものはどれか。1つ選べ。
 ただし、タンパク質には窒素が16%含まれるものとする。また、20%脂肪乳剤250 mL(500 kcal)1本を末梢静脈より投与する予定である。
  • 50 mL
  • 100 mL
  • 300 mL
  • 400 mL
  • 500 mL

◆ 問328

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


10%アミノ酸輸液の投与量をx mLとする。
<非タンパクカロリーを求める>
アミノ酸1 g当たりのカロリーが4 kcalであることから、アミノ酸によるカロリーを以下のように求めることができる。
x mL×10 g/100 mL×4 kcal/g=0.4 x kcal
基礎代謝量が1400 kcalであることから、非タンパクカロリー(NPC)は1400-0.4 x kcalとなる。
<輸液に含まれている窒素の量を求める>
タンパク質には窒素が16%含まれていることから、輸液に含まれている窒素の量を以下のように求めることができる。
x mL×10 g/100 mL×0.16=0.016 x g
これらのことから、非タンパクカロリー/窒素比(NPC/N)=150となるようにするための10%アミノ酸輸液の投与量を以下のように求めることができる。
(1400-0.4 x)÷0.016 x=150
x=500