第101回薬剤師国家試験

◆ 問332

非小細胞肺がんに対して外来化学療法室でカルボプラチン/パクリタキセル(TC)療法を実施することになり、レジメンに従って以下の処方が出された。これら以外には内服薬、注射薬ともに処方されていない。
101回問332画像1
これらの処方に関する記述として誤っているのはどれか。2つ選べ。
  • パクリタキセルとカルボプラチンの投与順はどちらが先でもよい。
  • アルコールに過敏であるかを事前に確認する必要がある。
  • カルボプラチンは高度の催吐性リスクに分類される。
  • 重大な副作用として末梢神経障害がある。
  • 腎機能を考慮して投与量を決定する。

◆ 問332

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、3


1 誤っている
レジメンは、投与順に処方が記載されているため、パクリタキセル投与後にカルボプラチンを投与する。なお、カルボプラチンの後にパクリタキセルを投与すると、パクリタキセルの排泄が阻害され、パクリタキセルの副作用である骨髄抑制等が現れる可能性がある。
2 正しい
パクリタキセル注射液には、添加物として無水エタノールが含有されていることから、アルコールに過敏であるかを事前に確認する必要がある。
3 誤っている
カルボプラチンは中等度の催吐性リスク(催吐頻度:30〜90%)に分類される。なお、高度の催吐性リスク(催吐頻度:90%以上)に分類される薬物には、シスプラチン、シクロホスファミドなどがある。
4 正しい
パクリタキセルは重大な副作用として、末梢神経障害を起こすことがある。
5 正しい
カルボプラチンは腎消失型薬物であり、腎機能を考慮したカルバート式(Calvert式)を用いて投与量を決定する。