第102回薬剤師国家試験

◆ 問139

光化学オキシダント及びその測定法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 光化学オキシダントの大部分はオゾンであるが、一部にペルオキシアセチルナイトレート(PAN)も含まれている。
  • 光化学オキシダントの環境基準達成率は、一般環境大気測定局及び自動車排出ガス測定局いずれにおいても低い水準となっている。
  • 光化学オキシダントは、微量の硫酸を含む過酸化水素水を吸収液として用いる溶液導電率法により測定される。
  • 光化学オキシダントの発生には、空気中の硫黄酸化物が関与している。
  • 光化学オキシダントの発生量は、オゾン層の破壊により減少している。

◆ 問139

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


1 正

光化学オキシダントには、オゾン、ペルオキシアセチルナイトレート(PAN)などの酸化性物質が含まれており、その大部分はオゾンである。

2 正

光化学オキシダントの環境基準達成率は、一般環境大気測定局及び自動車排出ガス測定局いずれにおいても他の大気汚染物質(二酸化窒素、二酸化硫黄、浮遊粒子状物質)に比べ低い水準となっている。

3 誤

光化学オキシダントの測定には、中性ヨウ化カリウム法が用いられる。なお、溶液導電率法は、大気汚染物質である二酸化硫黄の測定法として用いられている。

4 誤

光化学オキシダントの発生には、空気中の窒素酸化物、炭化水素が関与している。光化学オキシダントは、空気中の窒素酸化物と炭化水素が紫外線の作用により光化学反応を起こすことにより生成する。

5 誤

オゾン層の破壊により、地表に到達する紫外線量が増加し、光化学オキシダントの発生(4参照)が促進する。よって、光化学オキシダントの発生量は、オゾン層の破壊により増大している。