第103回薬剤師国家試験

◆問240-241

74歳男性。認知症。最近、異食をすることがあるため家族は気をつけていたが、一時間ほど目を離した際にエチレングルコール入り保存剤を飲み込み、嘔気、頭痛、めまいを訴えたため、救急搬送された。

◆ 問240

担当医師より、解毒薬のホメピゾール(4-メチルピラゾール)がないか薬剤部に問い合わせがあったが、在庫がなかった。代わりに医師に提案するものとして最も適切なのはどれか。1つ選べ。
  • エタノール
  • プラリドキシムヨウ化物
  • チオ硫酸ナトリウム
  • 亜硫酸ナトリウム
  • ホリナートカルシウム

◆ 問241


◆ 問240

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


エチレングリコールを摂取すると、その代謝物であるシュウ酸が低カルシウム血症や結石(シュウ酸カルシウム結石)による腎障害などを引き起こすことがある。

エチレングリコールを誤飲・誤食した場合、解毒薬としてホメピゾールやエタノールが用いられる。ホメピゾールやエタノールは、エチレングリコールの代謝を抑制し、シュウ酸の生成を抑制する。

<参考:他の選択肢の用途>

プラリドキシムヨウ化物:有機リン系農薬による中毒の解毒薬として用いられる

チオ硫酸ナトリウム:青酸(シアン)による中毒の解毒薬として用いられる

亜硫酸ナトリウム:青酸(シアン)による中毒の解毒薬として用いられる

ホリナートカルシウム:メトトレキサートによる中毒の解毒薬として用いられる

◆ 問241

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


問240参照