第104回薬剤師国家試験

◆ 問121

マイコトキシンに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • ステリグマトシスチンは、肝毒性を示す。
  • シトリニンは、腎毒性を示す。
  • ニバレノールは、造血機能障害を示す。
  • パツリンは、食品中の最大基準値が設定されている。
  • アフラトキシンのうち、アフラトキシンB1のみ食品中の最大基準値が設定されている。

◆ 問121

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


1 正しい
ステリグマトシスチンは、アスペルギルス属のカビが産生するカビ毒であり、肝毒性を示す。

2 正しい
シトリニンは、ペニシリウム属のカビが産生するカビ毒であり、腎毒性を示す。

3 正しい
ニバレノールは、フザリウム属のカビが産生するカビ毒であり、造血機能障害を示す。

4 正しい
パツリンは、ペニシリウム属のカビが産生するカビ毒であり、主に神経障害や消化管障害などを示す。食品衛生法に基づき、リンゴジュース及び原料用リンゴ果汁について、パツリンの基準値(0.050 ppm)が定められている。

5 誤っている
アフラトキシンは、アスペルギルス属のカビが産生するカビ毒であり、肝毒性を示す。
アフラトキシンには10種類以上の化合物があるが、毒性や毒力からみて食品衛生上、重要なものはアフラトキシンB1、B2、G1、G2である。我が国において、以前はアフラトキシンの中でも特に毒性、毒力が強いアフラトキシンB1に対してのみ規制値が定められていたが、平成23年10月より、食品中に含有されているアフラトキシンの規制が変更され、食品中に含有されている総アフラトキシン(アフラトキシンB1、B2、G1、G2)について規制値が設けられた。