第104回薬剤師国家試験

◆問224-225

7 歳女児。卵アレルギーがある。小学校で給食を食べた直後、女児が異常を訴えた。ゼーゼーとした呼吸音(喘鳴)、皮膚の赤み、唇とまぶたの赤みを担任教諭が確認し、アドレナリン注射液(エピペン®️注射液)を投与して、その後の適切な対応により改善した。この女児が引越しに伴い転校することになり、転校先の学校に母親より女児の受け入れ後の対応について相談があった。

◆ 問224


◆ 問225

この相談を受け、万が一に備えて小学校から学校薬剤師にアドレナリン注射液(エピペン®️注射液)の使用法講習の依頼があった。学校薬剤師が説明する重要なポイントとして、誤っているのはどれか。1つ選べ。
104回問224-225画像1
  • アナフィラキシーの初期症状が現れたら、ショック症状が発現する前に投与する。
  • 正しい持ち方は、図のとおりである。
  • 注射部位に垂直になるようにし、強く押し付ける。
  • お尻に注射する。
  • 緊急時には、衣服の上からでも注射することができる。

◆ 問224

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


本症例では、給食を食べた直後、女児に喘鳴、皮膚の赤み、唇とまぶたの赤みが現れたことを確認し、アドレナリン注射液(エピペン®️注射液)を投与していることから、女児は、給食に含まれていたアレルゲン(卵に含まれるタンパク質)によりアナフィラキシーショックを引き起こしたと推察される。
アナフィラキシーショックは、Ⅰ型アレルギーに分類されており、アレルゲンが体内に侵入し、肥満細胞や好塩基球上の抗体(IgE)に結合して、ケミカルメディエーターが放出されることにより誘発される。

◆ 問225

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


1 正しい
本剤は、ショック症状の発現を防止するために、アナフィラキシーの初期症状が現れたら、速やかに使用する。

2 正しい

3 正しい

4 誤っている
本剤は、臀部からの注射を避け、大腿部の前外側から注射することとされている。

5 正しい