第104回薬剤師国家試験

◆問238-239

小学生が大麻を吸引した事件が起きた。事件が発生した地域の学校薬剤師会の依頼により麻薬取締官が、学校薬剤師を集めて大麻の成分、作用や分析法について講義を行った。

◆ 問238

大麻に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • 乾燥させた大麻の葉は、一般にマリファナと呼ばれる。
  • 大麻の向精神作用の本体は、テトラヒドロカンナビノールである。
  • 大麻の向精神作用の本体は代謝されにくいため、尿中から主として未変化体が検出される。
  • 大麻使用の有無を簡易検査するには、尿を検体とするキットが用いられる。
  • 大麻成分の分析には、ガスクロマトグラフ法や高速液体クロマトグラフ法が用いられる。

◆ 問239


◆ 問238

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


1 正しい

2 正しい

3 誤っている
大麻の向精神作用の本体であるテトラヒドロカンナビノールは、様々な代謝経路により代謝物となり尿中に排泄される。なお、テトラヒドロカンナビノールの主な代謝経路として、CYPによる11位の水酸化から始まるグルクロン酸抱合体の生成が知られている。

4 正しい

5 正しい

◆ 問239

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、2


1 正
大麻を吸引することにより、異常に強い幸福感を感じたり、幻覚が見えたりすることがある。

2 正
乱用を止めても、フラッシュバック(以前使用していた時の感覚が突然よみがえる)を経験することがある。

3 誤
大麻取締法により、大麻取扱者でなければ、大麻を栽培してはならない。

4 誤
大麻は、身体依存は少なく、精神依存があるとされている。