第105回薬剤師国家試験

◆ 問185

慢性腎臓病の病態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 尿中へ排泄されるタンパク質量が増加している。
  • 低カリウム血症を呈する。
  • 二次性副甲状腺機能低下症を呈する。
  • 代償性に活性型ビタミンDの産生が亢進する。
  • レニン–アンジオテンシン系の亢進により血圧が上昇する。

◆ 問185

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1、5


1 正
本疾患では、糸球体大分子透過性亢進が認められるため、タンパク尿、低アルブミン血症、浮腫が認められる。

2 誤
本疾患では、K排泄低下により高カリウム血症を呈する。

3 誤
本疾患では、ビタミンDが活性化できず(腎臓におけるビタミンDの水酸化ができない)、腸管からのカルシウムの吸収、腎臓からのカルシウムの再吸収が低下するため、血中カルシウム濃度を維持するために、副甲状腺機能を亢進することでパラトルモンの分泌を促進し、血中カルシウム濃度を維持しようとする。 このことから本疾患では、二次性副甲状腺機能亢進症を呈する。

4 誤
解説3参照

5 正
本疾患では、腎機能の低下に伴いレニン–アンギオテンシン系が亢進し、血圧が上昇する。