第105回薬剤師国家試験

◆問284-285

68歳女性。肝及び腎機能の検査値は正常範囲内であった。変形性関節症と膀胱炎のため、処方1の薬剤で治療を受けていた。
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外来診察時に患者より、「痛みが治まらず、もっと効く薬が欲しい。」と訴えがあり、以下の処方2に変更された。
105回問284-285画像2

◆ 問284


◆ 問285

処方を受け取った薬剤師が行う内容として、優先度が高いのはどれか。2つ選べ。
  • ロコア®テープの用法・用量について医師に照会する。
  • ロキソプロフェンナトリウム錠とロコア®テープの併用について医師に照会する。
  • ノルフロキサシンとエスフルルビプロフェンの相互作用について医師に照会する。
  • 妊娠の有無について患者に確認する。
  • ノルフロキサシン錠からロメフロキサシン塩酸塩錠への変更について医師に照会する。

◆ 問284

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


ロコア®テープは、ハッカ油を配合し、エスフルルビプロフェンの経皮吸収性が高くなるように設計された製剤であり、フルルビプロフェン貼付剤と比較して鎮痛効果が高い。

◆ 問285

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、3


1 誤
ロコア®テープは2枚貼付時の全身暴露量がフルルビプロフェン経口剤の通常用量投与時と同程度に達することから、1日貼付数は2枚を超えないこととされている。本処方では、1日のロコア®テープの貼付枚数が2枚であることから、用法・用量について疑義照会する必要はない。

2 正
ロコア®テープ投与時は他の全身作用を期待する消炎鎮痛剤との併用は可能な限り避けることとし、やむ得ず併用する場合は、必要最小限の使用にとどめ、患者の状態に十分注意することとされている。

3 正
エスフルルビプロフェンとノルフロキサシン、ロメフロキサシン、エノキサシン塩酸塩は併用禁忌である。

4 誤
ロコア®テープは妊娠後期の女性に禁忌であるが、本患者は妊娠するような年齢ではないので妊娠の有無について患者に確認する必要はない。

5 誤
解説3参照