第106回薬剤師国家試験

◆ 問110

呼吸器系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • 気管は、軟骨と平滑筋から構成される管で、副交感神経の興奮によって拡張する。
  • 気道分泌液は、リゾチームなどの抗菌性物質や免疫グロブリンAを含んでおり、細菌感染を防ぐ役割をもつ。
  • 肺胞壁内面にある表面活性物質(サーファクタント)は、肺胞内の表面張力を上昇させ、肺胞の萎縮を防ぐ。
  • 呼吸調節中枢は延髄に存在し、呼息中枢の周期的な活動を円滑にする働きをもつ。
  • 血中酸素分圧の低下は、頸動脈小体の化学受容器を刺激し、呼吸運動を促進する。

◆ 問110

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、5


1 誤
気管は、軟骨と平滑筋で構成される管であり、副交感神経の興奮により収縮する。

2 正
気道分泌液には、リゾチームや分泌型免疫グロブリンAが含まれており、細菌感染の予防に関与している。

3 誤
肺胞壁内面にある表面活性物質(サーファクタント)は、Ⅱ型肺胞上皮細胞から分泌され、肺胞内の表面張力を低下させ、肺胞の萎縮を防ぐ。

4 誤
呼吸調節中枢は橋に存在し、吸息中枢と呼息中枢を統合する働きをもつ。

5 正
血中酸素分圧の低下は、頸動脈小体の化学受容器を刺激し、舌咽神経の興奮を引き起こすことにより呼吸運動を促進する。