第106回薬剤師国家試験
◆ 問189
21歳男子大学生。親戚の4歳児の面倒をみた2週間後に頭痛と発熱を認めたため、市販のかぜ薬を服用した。翌日、市販薬で一時的に解熱したが、再び発熱し、両側の頬から耳の後ろにかけて腫れ、腫脹部分に痛みを感じたため受診し、流行性耳下腺炎と診断された。この患者の病態及び薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。-
解熱すればすぐに通学しても差し支えない。
-
精巣炎を合併するリスクがある。
-
治療にはアシクロビルが有効である。
-
疼痛・発熱に対し、アセトアミノフェンが用いられる。
-
治療にはワクチンが有効である。
◆ 問189
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:2、4
1 誤
流行性耳下腺炎の出席停止期間は、「耳下腺、顎下腺又は舌下腺の腫脹が発現した後5日を経過し、かつ、全身症状が良好になるまで」とされている(学校保健安全法施行規則 第19条)。
2 正
ムンプスウイルスは、流行性耳下腺炎の原因ウイルスであり、精巣に炎症を生じることがある。
3 誤
ムンプスウイルスに効果的な抗ウイルス薬はない。
4 正
流行性耳下腺炎で発熱した場合には、解熱鎮痛剤としてアセトアミノフェンを用いる。
5 誤
流行性耳下腺炎の予防には、ワクチンが有効である。