第107回薬剤師国家試験

◆ 問119

細菌の細胞表面構造に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
  • グラム陽性細菌には、タイコ酸やリポタイコ酸が結合した厚いペプチドグリカン層が、細胞膜の内側に存在する。
  • グラム陰性細菌には、細胞膜(内膜)の外側に薄いペプチドグリカン層があり、さらにその外側には内毒素であるリポ多糖を含む外膜が存在する。
  • 淋菌などナイセリア属菌には、ミコール酸と呼ばれる長鎖脂肪酸を多量に含んだ厚い脂質層が存在する。
  • マイコプラズマには、ペプチドグリカンや細胞膜が存在しない。
  • 肺炎球菌には、多糖を主成分とする莢膜が存在する。

◆ 問119

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、5


1 誤
グラム陽性細菌には、タイコ酸やリポタイコ酸が結合した厚いペプチドグリカン層が、細胞膜の外側に存在する。

2 正
グラム陰性細菌には、細胞膜(内膜)の外側に薄いペプチドグリカン層と外膜が存在する。外膜には内毒素であるリポ多糖が含まれている。

3 誤
淋菌などナイセリア属菌には、ミコール酸と呼ばれる長鎖脂肪酸を多量に含んだ厚い脂質層は存在しない。

4 誤
マイコプラズマには、細胞壁は存在しないが、細胞膜は存在する。

5 正
肺炎球菌は、レンサ球菌属(ストレプトコッカス属)であり、多糖を主成分とする莢膜を有する。