第108回薬剤師国家試験

◆ 問141

薬剤師の業務に関係するインターネット等の利用に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 有名人のAさんに対して調剤を行ったことについて名前と処方内容を含めてSNSに投稿する。
  • 薬局のホームページにおいて、一般用医薬品の広告をする際、利用者の口コミを表示する。
  • 医療機関では漏えいのおそれがあるため、セキュリティ対策を行ったとしてもWi-Fi(無線LAN)は利用できない。
  • 亡くなった後の患者の情報は個人情報でなくなるため、薬剤師の個人ブログで患者の情報を公表する。
  • インターネット上の医療情報は、裏付けがある情報か検討した上で利用の可否を検討する。

◆ 問141

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


誤:[有名人のAさんに対して調剤を行ったことについて名前と処方内容を含めてSNSに投稿する。]
個人情報保護の観点から、不適切です。

誤:[薬局のホームページにおいて、一般用医薬品の広告をする際、利用者の口コミを表示する。]
薬機法66条において、誇大広告等が禁止されています。また、医薬品の効能・効果について、口コミは禁止されています。医薬品は、個人のその時の症状に合わせて使用されるべきものです。処方箋の期限も連想すると、より納得できる所ではないでしょうか。従って、他人の「口コミ」に基づいた使用は、不適正使用を招きうる行為です。

誤:[医療機関では漏えいのおそれがあるため、セキュリティ対策を行ったとしてもWi–Fi(無線LAN)は利用できない。]
必要十分なセキュリティ対策が必要です。「セキュリティ対策を行ったとしてもWi-Fiが使えない」わけではありません。

誤:[亡くなった後の患者の情報は個人情報でなくなるため、薬剤師の個人ブログで患者の情報を公表する。]
死亡した患者情報は、確かに個人情報ではなくなるのですが、死者に関する情報が、同時に生存する遺族などに関する情報である場合に、その遺族などに関する「個人情報」となります。従って、個人ブログでの情報公開は、原則として避けるべきと考えられます。

正:[インターネット上の医療情報は、裏付けがある情報か検討した上で利用の可否を検討する。]