第108回薬剤師国家試験
◆問212-213
1歳男児。体重10kg。中等度の急性副鼻腔炎と診断され、アモキシシリン水和物散が処方されたが効果不十分と判断され、薬剤感受性を考慮し以下の処方へ変更になった。
◆ 問212
◆ 問213
以下は、セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物の化学構造である。前問の副作用の原因となる構造を含む部分はどれか。１つ選べ。なお、前問の副作用は本品がプロドラッグであることに由来する。
◆ 問212
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解：5
誤:[甲状腺組織の直接的障害による甲状腺機能低下症]
誤:[糖新生抑制による乳酸アシドーシス]
誤:[ヒスタミン遊離によるレッドネック症候群]
誤:[ビタミンＡ欠乏による視覚障害]
正:[血清カルニチン低下による低血糖]
「ピボキシル基」とは「COOーtert」部分です。tert（ターシャル）は、トリメチル、十字架のような部分のことです。
ピボキシル基を有する抗菌薬投与
→エステル部分が加水分解されて、活性本体＋「ピバリン酸」となる。このピバリン酸がカルニチン抱合を受けて代謝されるため、カルニチン消費亢進して血中「低カルニチン」
→脂肪酸「β酸化できない」
→「糖新生できないため低血糖」という流れです。
けいれん等が見られることがあります。
よって正解は
[血清カルニチン低下による低血糖]
です。
◆ 問213
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解：4
問212解説参照
