第110回薬剤師国家試験
◆ 問344
32歳女性。半年前に家族性高コレステロール血症と診断され、生活習慣の改善及び以下の処方の薬剤による治療を行っている。冠動脈疾患の既往歴はない。LDL-Cは管理目標値まで下げることができたが、本日の診察の際に患者から「妊娠の可能性がある」との報告があり、薬剤の変更が検討された。(処方)
エゼチミブ・アトルバスタチン20mg配合錠
・1回1錠(1日1錠)
・1日1回 朝食後 28日分
(検査値)
血圧122/74mmHg、LDL-C80mg/dL、HDL-C75mg/dL、TG(トリグリセリド)80mg/dL
この患者に提案できる治療薬はどれか。1つ選べ。
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ロスバスタチン
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プロブコール
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コレスチミド
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ペマフィブラート
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ロミタピド
◆ 問344
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3
※10~40秒程度掛かります。APIリクエストエラーが発生した場合は再実行することで解消される場合があります。
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◆ユーザー投稿の解説
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``` **解説** 妊娠の可能性がある女性に対する高コレステロール血症治療薬の選択に関する問題です。妊娠中に禁忌または慎重投与となる薬剤を考慮する必要があります。 * **正解:** 3 **各選択肢の解説** 1. **ロスバスタチン:** スタチン系の薬剤であり、HMG-CoA還元酵素阻害薬です。スタチン系薬剤は、動物実験で催奇形性が報告されており、妊娠中は禁忌です。 2. **プロブコール:** LDL受容体の活性を高め、LDLの異化を促進する薬剤です。臨床試験において、妊娠中の投与に関する安全性は確立されていません。また、QT延長のリスクがあるため、慎重な投与が必要です。 3. **コレスチミド:** 陰イオン交換樹脂であり、胆汁酸を吸着して糞便中に排泄させ、肝臓での胆汁酸合成を促進することで、血中のコレステロール値を低下させます。消化管から吸収されないため、全身性の副作用が少なく、妊娠中でも比較的安全に使用できると考えられています。 4. **ペマフィブラート:** PPARαアゴニストであり、主にトリグリセリドを低下させる効果があります。添付文書上、妊娠中の投与に関する安全性は確立されていません。 5. **ロミタピド:** MTP阻害薬であり、カイロミクロンの生成を抑制することで、LDL-Cを低下させます。妊娠中の投与に関する安全性は確立されていません。また、動物実験で催奇形性が報告されています。 ```
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