第110回薬剤師国家試験

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## 解説

この問題は、線形1-コンパートメントモデルにおける定速静注時の血中濃度推移に関する理解を問うものです。定常状態の血中濃度（Css）の75%に到達する時間を求めるには、以下の式を利用します。

Ct = Css (1 - e^(-kt))

ここで、

*   Ct：時間tにおける血中濃度
*   Css：定常状態の血中濃度
*   k：消失速度定数
*   t：時間

問題文より、Ct = 0.75Cssとなる時間を求めたいので、式は以下のようになります。

0.  75Css = Css (1 - e^(-kt))

両辺をCssで割ると、

1.  75 = 1 - e^(-kt)

e^(-kt) = 0.25

両辺の自然対数をとると、

-kt = ln(0.25) = -ln(4) = -2ln(2)

したがって、

t = (2ln(2)) / k

消失半減期が2時間なので、k = ln(2) / 2

t = (2ln(2)) / (ln(2) / 2) = 4

したがって、投与開始後、薬物の血中濃度が定常状態の血中濃度の75%に到達する時間は4時間です。

**選択肢ごとの解説**

*   **1. 1**：誤り。1時間では定常状態の75%に到達しません。
*   **2. 2**：誤り。2時間では定常状態の75%に到達しません。消失半減期と一致しますが、定速静注では、半減期＝75%到達時間ではありません。
*   **3. 3**：誤り。3時間では定常状態の75%に到達しません。
*   **4. 4**：正解。上記計算の通り、4時間で定常状態の75%に到達します。
*   **5. 5**：誤り。5時間では定常状態の75%を超えてしまいます。
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