第111回薬剤師国家試験
◆ 問100
感染症の原因菌の同定には、菌体のタンパク質を分析対象として、イオン化部にマトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法、質量分離部に飛行時間型質量分析計(TOF-MS)を用いる MALDI-TOF-MS が利用されている。この質量分析法に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。-
マトリックスと混合されたタンパク質は、高電圧を印加したキャピラリー先端 から噴霧してイオン化される。
-
タンパク質と混合するマトリックスには、レーザー光を吸収する化合物が選択 される。
-
質量分離部では検出器までの飛行時間が短いほど、タンパク質イオンの m/z 値は小さい。
-
この質量分析法の装置は、高速液体クロマトグラフやキャピラリー電気泳動装 置と直接接続して用いる。
-
マススペクトルには、タンパク質にマトリックスの質量が付加されたイオン ピークが主に観測される。
◆ 問100
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:2、3
MALDI-TOF-MSにおいて、マトリックスはレーザー光を吸収する化合物が選択される(選択肢2が正しい)。TOF-MSでは同エネルギーで加速されたイオンは質量が小さいほど速度が大きく、飛行時間が短いためm/z値が小さいほど飛行時間は短い(選択肢3が正しい)。選択肢1はエレクトロスプレーイオン化法の説明で誤り。MALDIは試料プレートから直接測定するためHPLC等との直接接続には不向き(選択肢4は誤り)。
