第111回薬剤師国家試験

◆ 問14

ヒトでは合成されない、真菌に特異的な細胞膜成分はどれか。1つ選べ。
  • ホスファチジルエタノールアミン
  • ホスファチジルセリン
  • スフィンゴミエリン
  • エルゴステロール
  • コレステロール

◆ 問14

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


真菌の細胞膜にはヒトのコレステロールに相当するステロールとして、エルゴステロールが存在する。ヒトの細胞膜にはコレステロールが含まれるが、エルゴステロールは合成できない。この構造的差異が抗真菌薬の標的となる重要なポイントだ。

アゾール系抗真菌薬(フルコナゾールなど)はCYP51(ラノステロール14α-脱メチル化酵素)を阻害してエルゴステロール合成を妨げ、ポリエン系(アムホテリシンBなど)はエルゴステロールに直接結合して細胞膜に孔を形成する。どちらも「ヒトにはない=真菌特異的」な標的を狙うことで選択毒性を発揮する。

語呂で覚える:「エルゴ(ergot=麦角)はキノコの膜、ヒトにはコレステ」——真菌=エルゴステロール、ヒト=コレステロールと対比して記憶しよう。