第111回薬剤師国家試験

◆ 問21

スイセンによる食中毒の原因物質はどれか。1つ選べ。
  • アコニチン
  • アミグダリン
  • コルヒチン
  • チャコニン
  • リコリン

◆ 問21

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


スイセン(ヒガンバナ科)による食中毒の原因物質はリコリン(lycorine)である。リコリンはイソキノリン系アルカロイドで、スイセンの全草、特に鱗茎(球根)に高濃度に含まれる。作用機序はリボソームでのタンパク質合成阻害であり、摂取後30分以内という短い潜伏期間で、悪心・嘔吐・下痢・腹痛などの消化器症状を引き起こす。

食中毒事例の多くは、スイセンの葉をニラと誤認して調理・喫食することで発生する。両者の見分け方として「ニラには独特のにおいがあるが、スイセンにはない」という点が重要で、においで確認する習慣が予防につながる。なお、同じヒガンバナ科の植物にはガランタミン(アルツハイマー治療薬の原料)も含まれる点も合わせて押さえておきたい。

語呂:「スイセンで水洗い(水仙)しても落ちないリコリン中毒」→ スイセン=リコリンと紐づけて記憶。