第111回薬剤師国家試験
◆ 問29
セロトニン5-HT2A受容体を遮断するため、錐体外路症状が最も発現しにくい統合失調症治療薬はどれか。1つ選べ。-
ハロペリドール
-
フルフェナジン
-
タンドスピロン
-
リスペリドン
-
エスシタロプラム
◆ 問29
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:4
非定型抗精神病薬(第二世代)の中でも、セロトニン・ドパミン拮抗薬(SDA)に分類される薬物が該当する。
錐体外路症状(EPS)はD₂受容体遮断による線条体のドパミン神経活動低下で生じる。5-HT2A受容体は線条体・黒質線条体路のドパミン神経終末に存在し、通常はドパミン放出を抑制する方向に働く。この受容体を遮断すると、ドパミン放出への抑制が解除され、線条体でのドパミン遊離が促進される。結果として、D₂遮断によるドパミン機能低下が相殺され、EPSが軽減される。
✅ 覚え方:「5-HT2A遮断 → ブレーキのブレーキ → ドパミン放出↑ → EPS軽減」
定型抗精神病薬(ハロペリドールなど)はD₂受容体を強力に遮断するがEPS発現率が高い。これに対し、5-HT2A受容体との二重遮断を持つ非定型薬ではEPSが格段に少ない。5-HT2A / D₂遮断比が高いほどEPSリスクは低くなる点も重要。
