第111回薬剤師国家試験
◆ 問35
切迫流・早産の治療に用いられる選択的アドレナリン β2 受容体刺激薬はどれか。1つ選べ。-
ピペリドレート
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ジノプロスト
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リトドリン
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オキシトシン
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レボノルゲストレル
◆ 問35
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3
リトドリンは子宮平滑筋に存在するβ2受容体を選択的に刺激し、Gs蛋白→アデニル酸シクラーゼ→cAMP産生増加→PKA活性化→ミオシン軽鎖キナーゼ(MLCK)のリン酸化阻害という経路で子宮平滑筋を弛緩させる。これにより子宮収縮が抑制され、切迫流・早産の治療薬として使用される。
β2受容体は気管支平滑筋・子宮平滑筋・血管平滑筋に分布しており、「子宮はβ2で緩む」と覚えると整理しやすい。β1への弱い刺激も残るため、母体の頻脈が代表的な副作用として生じる点も重要。また低カリウム血症・高血糖にも注意が必要で、特にインスリン分泌促進(膵β2刺激)による血糖上昇は糖尿病合併妊婦では禁忌となりうる。
他の選択肢はβ2刺激薬ではなく、作用機序・適応症がまったく異なる薬剤であり、「切迫流・早産=リトドリン(選択的β2刺激)」という組み合わせを確実に押さえておくこと。
