第111回薬剤師国家試験
◆ 問37
プロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9 型(PCSK9)を阻害することで、LDL 受容体の分解を抑制する脂質異常症治療薬はどれか。1つ選べ。-
ベザフィブラート
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エゼチミブ
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エボロクマブ
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アトルバスタチン
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ロミタピド
◆ 問37
◆領域・タグ
◆正解・解説
正解:3
エボロクマブ(レパーサ®)に代表されるPCSK9阻害薬は、完全ヒト型モノクローナル抗体である。
機序を整理すると——通常、肝細胞のLDL受容体はLDLを取り込んだ後、細胞表面へリサイクルされる。しかしPCSK9がLDL受容体に結合すると、受容体はリソソームへ運ばれて分解(リサイクル不能)となり、肝細胞表面のLDL受容体数が減少→血中LDL-Cが上昇する。
PCSK9阻害薬はこのPCSK9に直接結合してブロックすることで、LDL受容体の分解を防ぎ、受容体数を維持・増加させる。結果として肝臓のLDL取り込みが促進され、血中LDL-Cが著明に低下(最大60%超)する。
他の選択肢との区別ポイントも押さえておこう。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害)・エゼチミブ(コレステロール吸収阻害)・陰イオン交換樹脂(胆汁酸吸着)はいずれも別の機序。PCSK9阻害薬は「抗体製剤=皮下注射」「LDL受容体の分解を抑制」というキーワードで確実に識別したい。
