第111回薬剤師国家試験

◆ 問42

肝初回通過効果の影響を最も大きく受ける剤形はどれか。1つ選べ。
  • 坐剤
  • 点鼻剤
  • 吸入剤
  • 舌下錠
  • 口腔内崩壊錠

◆ 問42

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


経口投与された薬物は、消化管粘膜から吸収された後、門脈→肝臓→全身循環という経路をたどる。この際、肝臓で代謝酵素(主にCYP3A4などのシトクロムP450)により初回通過効果(first-pass effect)を受け、全身循環に到達する前に薬物量が大幅に減少する。これが肝初回通過効果であり、経口剤はこの影響を最も大きく受ける剤形である。

一方、他の剤形との比較で覚えておきたいのは次の点だ。注射剤(静脈内投与)は肝臓を経由せず直接全身循環へ入るため初回通過効果を受けない。舌下錠・貼付剤(経皮)は口腔粘膜・皮膚から吸収され上大静脈→全身循環へと流れるため同様に回避できる。坐剤は直腸上部からは門脈に入るが、下部・中部直腸静脈は下大静脈に合流するため回避率が高い。

飲んだら肝臓で削られる=経口剤が最大の被害者」と覚えると試験本番でも即答できる。