第111回薬剤師国家試験

◆ 問43

限外ろ過法を用いて算出される薬物パラメータはどれか。1つ選べ。
  • 油/水分配係数
  • 酸塩基解離定数
  • 血球移行率
  • 血漿タンパク結合率
  • 全身クリアランス

◆ 問43

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


限外ろ過法は、血漿タンパク非結合率(fu)を求めるために用いる実験手法である。

血漿中の薬物は、アルブミンやα1-酸性糖タンパクなどの血漿タンパクと結合した「結合型」と、結合していない「非結合型(遊離型)」に分かれる。限外ろ過法では、タンパクは通過できないが低分子の遊離薬物は通過できるサイズの膜を用いて血漿を加圧ろ過し、ろ液中の薬物濃度(遊離型濃度 C_free)を測定する。

fu = Cfree/Ctotal

この fu は、薬物の分布容積・クリアランス・組織移行性を予測する上で重要なパラメータであり、特に腎排泄型薬物の用量設計や薬物相互作用の評価に直結する。

なお、タンパク結合率の測定には限外ろ過法の他に平衡透析法もあるが、限外ろ過法は操作が簡便で短時間で測定できる利点がある一方、遠心による薬物の膜への非特異的吸着に注意が必要である。「限外ろ過 → 膜を通るのは遊離型だけ → fu を算出」と流れで覚えよう。