第111回薬剤師国家試験

◆ 問45

イヌリンを点滴静注するとき、定常状態における血漿中イヌリン濃度(Cp)、糸球体ろ過された直後の尿(原尿)に含まれるイヌリンの濃度(C原尿)及び排泄される尿に含まれるイヌリンの濃度(C尿)の関係を最も適切に表しているのはどれか。
1つ選べ。
  • Cp  ≒ C原尿 ≒ C尿
  • Cp  ≒ C原尿 > C尿
  • Cp  ≒ C原尿 < C尿
  • Cp  > C原尿 > C尿
  • Cp  < C原尿 < C尿

◆ 問45

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


イヌリンは糸球体で自由に濾過され、尿細管で再吸収も分泌もされない物質であり、GFR測定のゴールドスタンダードとして用いられる。

まずCp と C原尿の関係について。イヌリンは低分子かつタンパク非結合型で、糸球体フィルターを自由に通過する。そのため原尿中の濃度は血漿中濃度と等しくなる。

C原尿 = Cp

次にC尿との関係について。尿細管ではイヌリンの再吸収・分泌がまったく行われない一方、水は約99%が再吸収される。フィルトレーションされたイヌリン量(=排泄量)は変わらないのに尿量が大幅に減少するため、終尿中のイヌリン濃度は濃縮される。

C尿 ≫ C原尿 = Cp

整理すると:

Cp = C原尿 < C尿

これが選択肢3の関係式であり正解となる。覚え方は「イヌリンは糸球体通過で濃度変わらず、腎を旅するうちに濃縮される」。なお、この濃縮比(C尿/Cp)はそのままイヌリンクリアランス=GFRの算出に利用される。