第111回薬剤師国家試験

◆ 問47

TDM の実施が望ましい薬物のうち、臨床用量で体内動態が非線形性を示す薬物はどれか。1つ選べ。
  • カルバマゼピン
  • ジゴキシン
  • バンコマイシン
  • フェニトイン
  • フェノバルビタール

◆ 問47

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:4


フェニトインは、主にCYP2C9で代謝されるが、治療域の血中濃度(10〜20μg/mL)付近でこの代謝酵素が飽和するため、通常の一次速度論ではなくミカエリス・メンテン型(零次に近い)の非線形動態を示す。

通常の薬物では「投与量2倍→血中濃度2倍」という比例関係が成り立つが、フェニトインでは酵素が飽和すると代謝能が頭打ちになり、わずかな増量でも血中濃度が急激に上昇する。その結果、眼振・運動失調・意識障害などの中毒症状が出現しやすい。

他のTDM対象薬(バンコマイシン・ジゴキシン・テオフィリン・アミノグリコシド系など)は治療域において線形動態を示すのに対し、フェニトインだけが臨床用量で非線形性を示す点が最大の特徴。

💡 語呂・覚え方:「フェニトイン=飽和してトイン(とんでもないこと)になる」→ 少し増やすだけで濃度爆上がり、だからTDMが必須!