第111回薬剤師国家試験

◆ 問49

親油性の抗酸化剤はどれか。1つ選べ。
  • アスコルビン酸
  • 亜硫酸水素ナトリウム
  • エデト酸(EDTA)ナトリウム
  • チオ硫酸ナトリウム
  • α-トコフェロール

◆ 問49

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:5


dl-α-トコフェロール(ビタミンE)は、クロマン環に長鎖のフィチル基(炭素数16の疎水性側鎖)を持つ構造から、脂溶性が極めて高い親油性抗酸化剤である。生体膜のリン脂質二重層や油脂製剤に溶け込み、脂質の過酸化連鎖反応を断ち切ることで抗酸化作用を発揮する。具体的には、脂質ラジカル(LOO•)に水素を供与してトコフェロキシルラジカルとなり、自身が酸化されることで脂質の自動酸化を抑制する。

他の選択肢(アスコルビン酸・エリソルビン酸・亜硫酸水素ナトリウム・L-システインなど)は水酸基やスルファニル基などの親水性官能基を持つ水溶性の抗酸化剤であり、水性製剤に使用される点で対照的。

【覚え方】「脂に溶けてEを守る」→ ビタミンE(トコフェロール)=脂溶性抗酸化剤。製剤への応用としては、注射用油脂製剤や油性軟膏に添加され、酸化による変質を防ぐ目的で用いられる。