第97回薬剤師国家試験

◆ 問120

ウイルスに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
  • インターフェロンは、ウイルス表面の受容体に結合して作用する。
  • A型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを阻害することにより、ウイルスの増殖が抑制される。
  • 成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスHTLV−1は、RNAウイルスである。
  • ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、宿主T細胞表面のCD4とケモカイン受容体を介して感染する。
  • B型肝炎ウイルスにより肝炎を発症した患者の血清には、感染性のウイルス粒子が検出される。

◆ 問120

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:1


インターフェロンは、ウイルス表面の受容体に結合するのではなく、ウイルス感染細胞のINF受容体に結合して、細胞内のウイルスの増殖を阻止する。


A型及びB型インフルエンザウイルスは、ノイラミニダーゼ(NA)有している。A型及びB型インフルエンザウイルスのNAが阻害されると、宿主細胞よりインフルエンザウイルスが放出されなくなり、インフルエンザウイルスの増殖が抑制される。


成人T細胞白血病(ATL)の原因ウイルスHTLV(ヒトT細胞白血病ウイルス)−1は、レトロウイルス科に分類されるRNAウイルスである。


ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、ヘルパーT細胞表面のCD4及びケモカイン受容体を介して感染する。


B型肝炎を発症した患者の血清からは、感染性を有するウイルス粒子およびHBV−DNAが検出される。