第97回薬剤師国家試験

◆ 問57

高LDLコレステロール血症に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
  • 食事直後に血清LDLコレステロール値が上昇する。
  • 血清がクリーム状である。
  • LDL受容体機能不全が原因となる。
  • 冠動脈疾患の危険因子とはならない。
  • 甲状腺機能亢進症に合併する。

◆ 問57

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:3


1 誤
血清LDLコレステロール値は、食事の影響を受けにくい。なお、血清トリグリセリド値は、食事の影響を受けやすく、食事直後に上昇する。

2 誤
LDLのような、トリグリセリドの含有率が低い物質が増加すると血清外観は透明となる。なお、キロミクロンやVLDLなど、トリグリセリドの含有率が高い物質が増加すると、血清外観はクリーム状となる。

3 正
高LDLコレステロール血症はⅡ型脂質異常症であり、LDL受容体の異常や欠損が原因となる。

4 誤
高LDLコレステロール血症が持続すると、血管内膜に侵入したLDLが酸化変性することでアテローム性動脈硬化の原因となり、狭心症などの冠動脈疾患の危険因子となる。

5 誤
甲状腺機能低下症のように、基礎代謝の低下する疾患では高LDLコレステロール血症合併することがある。