第99回薬剤師国家試験

◆ 問179

 局所作用を目的とした製剤はどれか。2つ選べ。
  • ブプレノルフィン塩酸塩坐剤
  • バンコマイシン塩酸塩散
  • デスモプレシン酢酸塩水和物点鼻液
  • ブデソニド吸入液
  • ツロブテロール貼付剤

◆ 問179

◆領域・タグ

◆正解・解説

正解:2、4


 薬剤には、全身作用を示すものと局所作用を示すものがある。全身作用と局所作用の概要を以下に示す。
・全身作用:有効成分が循環血液中に移行して標的部位に達し作用を発現する
・局所作用:有効成分が循環血液中に移行せず適用部位で作用を発現する


全身作用を目的とした製剤
 ブプレノルフィン塩酸塩坐剤は、直腸から吸収されて循環血液中に移行し、中枢神経系に到達して作用を発現する。


局所作用を目的とした製剤
 バンコマイシン塩酸塩散は、ほとんど消化管から吸収されることなく、消化管で作用を示す。


全身作用を目的とした製剤
 デスモプレシン酢酸塩水和物点鼻液は、鼻粘膜から吸収されて循環血液中に移行し、腎に到達して作用を発現する。


局所作用を目的とした製剤
 ブテゾニド吸入液は、ほとんど吸収されることなく気道において抗炎症作用を示す。


全身作用を目的とした製剤
 ツロブテロール貼付剤は、皮膚から吸収されて循環血液中に移行し、気道平滑筋に到達して作用を発現する。